若い人も夢を見ればいいじゃない。たのしいよ。

「楽しもうよ!」と伝えたい。

「笑顔写真家」と評される高橋さんの写真は生き生きとした人物写真が多い。

それは自分が楽しみたいから。

自分が楽しみたいのに、苦労している人の写真は撮りたくない。

「貧乏でも、何もなくても幸せそうだ」

なんて偉そうなことも言うつもりはない。

「みんな生きているよ。頑張っているよ。」とみんなに伝えたい。

「楽しもうよ!」と、旅先で出会った笑顔を通して伝えたい。


高橋良行さんの人生は決して平坦ではなかった。

20歳で建築の専門学校を卒業後、

スノーボードのプロになる為に日本やカナダなどで転々と山篭りを続け、

コンペティションの世界にのめり込んだ。

しかし7年後のある日、怪我をきっかけにプロになることを諦めてしまった。


その後、建築家になりたいと、ふと思い建築の道に進む。

CADの資格も何もなく100社くらい事務所にコンタクトをとってみた。

が、CADも出来ないとお話にならないと相手にされなかった。

そこで、1年程CAD等の建築系資格学校とアルバイトの二重生活をした。

すぐに建築士や福祉住環境コーディネーターの資格を取り、晴れて事務所に就職。

しかし、サラリーマンとしてがむしゃらに働く自分と、自由気ままに暮らしている友人とを比べ、

自分の生き方に疑問を持つ。

そしてわずか2年で会社生活には向いていないと、退職。


そんな時、友人のインド旅行話を聞いた。高橋歩さんの本も読んだ。

「海外は楽しそうだ」「海外に行っている人はかっこいい」そう感じた。

自分でも何かやりたくなって、以前衝動買いしていた一眼カメラを持って、
ネパールへ初めて一人旅をし、本格的に写真活動をスタートさせた。


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カ月のネパール旅行。初日はカルチャーショックの連続だった。

制服を着た空港職員に書類にホッチキスを止めてあげたのだから、とチップを請求された。

タクシーの運転手は目の前で取っ組み合いのけんかを始め、

荷物持ちやガイドが勝手についてきて乗り込んできた。

ビールが飲みたいと、ホテルを出るとかわいい子どもが寄ってきた。麻薬を売っていた。

次の日は勝手が分からず、誰も信じられずバックパックを持って観光をした。

こんな調子で最初の一週間は辛かった。

「日本人なんかとつるまない。」と恰好をつけ、ほとんど誰ともコミュニケーションを取れなかった。

カッコつけるのをやめた時、旅が楽しくなった。

旅を楽しもう、楽しければいい。そう思えた時、見える景色が変わり始めた。

見るものすべてが初めてで、色々な体験が出来る面白さ、一人旅の醍醐味を実感した。

元来縛られるのが苦手な性格だった。旅人・写真家が自分に合っていると感じた。


安定はしていないかもしれない。家庭もまだない。

けど、俺の人生楽しいよ。

ガーナにて(http://tabibiyori.com/より)
ガーナにて(http://tabibiyori.com/より)

刺激が欲しい、だから海外に行く。

日本でも生き生きした人を撮ることは不可能ではない。

しかし、海外に行く。


一番の理由は、刺激が欲しいから。

仕事をして、帰ってテレビを見て家族で笑う。

そんな毎日も悪くない、と思う。

海外に行くたび、日本が好きになる。


 けれど、現状維持では満足できない。

常に新しい刺激を求めている。

だから、見るものすべてが初めてで、色々な体験が出来る海外に出ていくのだ。

 

 

37歳の自分が夢を追いかけている。若い人も追いかければいいじゃない。

自分達は若い頃、みんなバイクに夢中になった。

酒を飲んで後先考えず、酔っぱらうのが楽しかった。

 

けれど、どうも最近の若い人は車もお酒もそこまで好きじゃないらしい。

それで、楽しいの?


 安定したいんです、という気持ちも分からないではないが、

やりたいことをやればいいと思う。やればどうにでもなる。

そういうものだとおもう。



今の夢は、4つ。

1つ目は出版。これは、写真を撮り始めたころからの夢。

2つ目は自分の写真がナショナルジオグラフィックの表紙に使われること。

3つ目はマグナムフォト(注:ロバートキャパが発案し、創設した世界的に有名な写真家の集団。)の会員になること。

そして、4つ目は自分の家を自分で1から作り、そこで自給自足の生活を送ること。

どれもまだ具体的に実現の計画は立っていない。

しかし、着実にこれらの夢がかない始めていると実感している。  


自分の好きな事をやっていると、人が集まってくる。

スノーボードをやっている時も、今や日本を代表するような選手たちと肩を並べ、

密な付き合いをしてきた。


建築だって、建築家の方々と一緒に仕事をしたし、

自分で自分の家が建てられる資格だってある。


そして今、写真家としてロバートハリスさんら一流の方とも仕事をするようになってきた。


37歳の自分でもまだ夢を持ってやっている。

その夢もやっと形になってきたところだ。

自分だけじゃない。

友達には35才で新しいキャリアを歩むと決めた人もいる。


失業してもいい。失敗してもいい。

色々なものを見てほしい。

若いのだから、やりたいことをやってみればいい。

どうにかなるから。

 

※沢山の素敵なお写真が見れる高橋良行さんのHPはこちら:

 http://tabibiyori.com/